先日、当ホームページをご覧になった他府県の方からデータ復旧に関するお問い合わせを頂きました。
お客様:Q
USB3.0接続の外付けHDD3.0TBが故障し、大切なデータが入っていたので慌ててスマホで検索し、上位にたくさん表示されていたデータ復旧業者に送って診断してもらったところ、データ復旧には47万円かかるといわれました。理由を訊いたところ「都内の一等地で作業している会社のため家賃や経費もかかっていますし、アメリカから購入している高額なデータ復旧機器を使っているため、これくらいの金額はかかってしまう」と言われた。そんなことが本当にあるのか?
修理人:A
もしかしたら? 当店で過去に高額なデータ復旧業者がなぜ高いのか? 検討して書いた記事があり、その業者が言ってる事とそっくりそのままなので、当店の記事を読んで理由(言い訳)の参考にしているのかもしれませんが、立地条件や家賃や経費、お客様が慌てて電話してしまったように、目立つ広告をたくさんの費を支払って出している店舗が高額な請求をする事は、今までに何度もお客様からお聞きしているので本当にあると思います。
2014/3/8(土)「日本で2番のデータ復旧技術を持つ」という他店様をキャンセルしてご依頼に来られたMacのデータ復旧
お客様:Q
送ったデータを返して欲しいと言ったところ、その業者は1週間時間をもらえたら13万円まで下げると言いました。また「このデータはウチでしか取れない」と言われました。ちょっとヘラヘラしたチャライ若者風の話し方だったので不審に思ったんですがどう思いますか?
修理人:A
47万円の初期見積もりが、さらに時間を掛けて13万円になる。というのは、詐欺です。高齢者詐欺や、ランサムウエア(身代金要求型データ暗号化ウイルス)と同じように「データが欲しいなら言い値でお金を払え」という手法はデータ復旧の技術に一切依存しません。もし、お客様のお役に立ちたいと考えている業者なら最初から「データ復旧に1週間かかるが13万円でデータ復旧できるがどうしますか?」と聞くはずです。そもそもアメリカから高額で購入したデータ復旧機器を使っているという時点で、自社内でデータ復旧機器を作る技術は無いわけですから、よそから借りてきた技術を流用して仕事をさせてもらってるなら基本的に高くなるでしょう。13万円でも高いと思います。
「このデータはウチでしか取れない」という点について、データ復旧は出来るのものはできますし、出来ないものはできません。例えば、その業者がお客様の足元を見ながら金額を変えるおかしな業者だとして考えられるのは、受付時点で先にデータを復旧させてしまっています。その後、お客様に金額提示して、まぁ最初の47万円はハッタリだと思いますが、例えば13万円で折り合いがつけばデータを返せるでしょう。しかし、お客様が断った場合の捨て台詞として「このデータはウチでしか取れない」と言った場合、返却後に他店に持ち込まれると、もっと安価にデータ復旧できてしまうわけです。そうすると、如何わしい営業形態が暴露されてしまいます。そうならないように、実際に返却前にデータが二度と復旧できないように壊して返却する業者もありました。これはお客様が広告に騙されて如何わしい業者に大切なデータを人質として渡してしまった。という事です。だからランサムウエア(身代金要求型データ暗号化ウイルス)と同じだと申し上げたわけです。
チャライ若者が電話で説明したという部分については、もっともらしい事をいう詐欺師は電話やメールで一切不信感を持たせない対応をするはずですから、オレオレ詐欺などの高齢者詐欺の「受け子」のような未熟なアルバイトなのかもしれません。どちらかというと、説得力のあるアナウンサーのような良い声で優しく対応されたほうが疑わしいと思います。
身近にパソコンが得意で、お客様のパソコンの悩みや相談を親身になって聞いてくれる友人や、会社の同僚や技術者やエンジニアの知り合いに、又聞きでもいいのでデータ復旧はどこに依頼したらいいのか? 訊いてください。上記に書いたような事は、パソコンに関わる技術者にとっては20年以上前から当たり前のことです。
しかし、聞く相手を間違わないで下さい。キチンとした技術を持っている素人の方には訊いてもOKなのですが、NECや東芝、富士通やSONY、官公庁や地方公共団体、大学の教授などなど、偉そうな肩書きには釣られないでください。有名どころや一部上場企業に元々勤めていたからといって技術者かどうかは全くわかりません。なぜならば、如何わしい企業のホームページには、この肩書きを使って顔出しまでして宣伝広告代を貰ってお小遣い稼ぎをして信用を失っている人が少なく無いからです。
インターネット広告を出してお金を集めようとする輩は後を絶ちませんが、他人の肩書きを信用の根拠として=つまり、他人の褌で相撲を取って、借りた肩書きや貸した人の信用までも失墜させている例としては、医師や薬剤師の監修という他人の肩書きを信用の根拠としていた「信頼性が薄い」サイトがありました。【肩こりは幽霊が原因かも?】などと、およそ医師や薬剤師の監修とは考えられないいい加減な情報で閲覧者を集め広告費で儲けようとしていたWelqです。それ以外にもヘルスケア(自称)大学など、まだまだこの手の如何わしいサイトはなくならない訳ですが、困ったときや興味を持ったときほど気をつけてください。