当店にお越しになるお客様はビックリするほど多分野にわたります。
大企業の社員の方から一部上場企業のトップ、勤務医の方や開業医の院長や看護師の皆様、医療事務長やフリーランスのデザイナーさん、契約社員の方や派遣社員の皆様、大手コンサルタント会社の皆様や土木・建築設計士、弁護士、行政書士、弁理士、社会福祉士、臨床心理士など士業の皆様、カフェやレストラン、ヘアーサロンや理髪店(床屋)のオーナーさんもたくさんいらっしゃいます。
18歳から30年サラリーマン時代も含め、パソコンの修理や記憶媒体(HDDなど)のデータ復旧の仕事をしてきて実感しているのは、最初にお会いしてから数年経って業績が伸びている方々は、しっかりと使えるパソコンを使っています。
【よくある勘違い】
個人事業主や1人社長で、飲食店経営や土木建築業、設備工事業、収集運搬業をしている方、また町の小さな電気屋さんの経営者は、修理人(私)とお会いして話をする前までは「主体業務がパソコン操作ではない」ということから「安くてそこそこのパソコンでいい」と考え、量販家電店などで店頭に並んでいるグレードの低いパソコンを購入してしまう場合が多いのですが、これは大きな「勘違い」です。
とはいえ、高齢者の方も同じ勘違いをして安物をつかまされ、自分のやりたかったことが短時間で出来ず、会報の作成や写真管理・編集、はがき印刷、旅行やゴルフコンペのスケージュール作成が間に合わなくなって、お仲間の皆さんに「迷惑をかけてしまった」という話をよく聞きます。
【付帯業務こそ効率的にこなさなければ主体業務が滞る】
「主体業務」は、主な目的達成のための実務ですから、それを短時間に上手にこなすための道具にお金をかける意味は分かりやすいし納得できるものだと思います。
例えば「サーフィンやゴルフをする事が主たる目的」の場合、サーフボードやゴルフクラブ、ウエアーにはお金をかけると思いますが、どちらも「目的地まで出向く手段」が必要です。高速道路を使って車で行く場合が殆どですから「多少は長時間になっても安全快適に運転できる車」が必要になります。つまり、この場合の車は「付帯業務」となります。
遊びや趣味なら、軽トラックで下道をサバイバルしながら走ることも趣味だと考えてしまえば、どうでもいいのですが、その時点でサーフィンもゴルフも主体業務では無くなってしまいます。
【パソコン操作やデータ管理は今の時代一番重要な付帯業務】
こんな時代が来るとは・・・30年前に予感していたので今があるのですがw 現在パソコンなどの情報端末を一切使わずに効率よく仕事をすることは出来ませんし、高齢者が社会福祉を受けることも、行政サービスを受けることも出来なくなりました。
パソコンの利用は、あらゆる場面で人が生きやすく生きてゆくための「最重要な付帯業務」として捉えることが出来れば、この先困ったりつまづいたりする事は少なくなります。
【データ管理について】
重要な付帯業務を効率よくこなすために必須なのが「データ管理」です。
日本人は几帳面で綺麗好きが多いので「不要なデータを削除する→ゴミ箱→ゴミ箱を空にする」という操作が大好きですが、これは大きな間違いです。一度作成したデータは基本的に捨ててはいけません。【不要】【古いデータ】【VOID】など、名前は自分が解ればいいので、不要なデータは不要物の入れ物を作って管理して下さい。
基本的には、USB接続の外付けHDDを2台以上準備して、パソコンの中に置きたくないデータはUSB接続の外付け2台で全く同じデータを保存していってください。
間違っても、NASと呼ばれるLAN常時接続のハードディスクを「最終データ保管場所」にしないで下さい。あれは、データ受け渡しのための一時保管場所という使い方をする製品です。同じくRAIDと書いてある製品についても、その仕組みと利用用途を理解していない限り使用を勧めません。
【クラウドデータ管理】
データバックアップのためにクラウドを使う方も多いですが、最小限の直近で必要なデータだけに留める必要があります。また、パスワード管理や二段階認証、スマホやパソコンを紛失してもクラウドに置いたデータが開放されないように、また、自分だけは他の端末で確実にデータアクセスできるように自己管理できる人だけが使ってください。
仕組みをよく理解できていない方にはお勧めしませんが、クラウドデータ管理はとても便利です。データ量が増えると毎月/年間のランニングコストが発生し、日々の積み重ねで大量のデータをクラウドに置いた場合、解約しようとして全データをダウンロードしようとすると、想像以上に時間がかかる事は覚悟してください。当然の事ですが「一度つかんだ顧客を手放したくは無い」と考えるのがクラウドデータ預かり業務を生業にしている人達の考え方です。
【ウイルス対策について】
Windowsのパソコンにウイルス対策を導入する理由としては、迷惑メールに添付されているウイルスプログラムを検出除去することや、ブラウザーでダウンロードしたファイルにウイルスプログラムが仕込まれていた場合に検出除去することです。USBやCD/DVD/BDからのデータ取り込みの際にも同様です。
ただし、現在主流となっているウイルス感染経路やマッチポンプ詐欺プログラムの導入被害状況は、ブラウザーで閲覧したページに掲載されている広告に「脅し文句」が書いてあり、それに反応してクリックしてしまうことで、ウイルス対策ソフトの管理権限を超えてパソコンユーザーが「許可」してしまうことでパソコンに感染します。
パソコンとユーザーとウイルスとウイルス対策ソフトとの関係
パソコンはお城、パソコンを使っているユーザーはそのお城の王様です。ウイルスは城の外でいかがわしい商売をしている商人で、ウイルス対策ソフトはお城の門番です。
ウイルスプログラムという商人は、お城の近くに来て勝手に城内に入ろうとすると門番のウイルス対策ソフトに止められます。
しかし、王様がブラウザーで城の外の世界を見に行き、ウイルスプログラムという商人に脅かされたり騙されたりした場合、門番よりも強い権限のある王様が許可したということで、ウイルスプログラムは城内に侵入してきます。というか、侵入させているのはパソコンユーザー=王様です。
ウイルス対策ソフトが完全にウイルスを阻止できない理由は上記の通りですが、市販されている最王手のウイルス対策ソフトの中にも、絶対に買うべきでは無い製品としてマイクロトレンド社が販売しているウイルスバスターというソフトがあります。
一般の皆さんが導入しても困らないWindows用のウイルス対策ソフトとしては下記の通りです。
ネットでウイルス対策ソフトの性能比較をしているサイトが複数ありますが、どのサイトも(最初は無料だとしても)有料の他社製ウイルス対策ソフトを買わせてアフィリエイト広告収入を得るための恣意的内容なので信用に値しません。「有料なら大丈夫だろう」という考えはすでに通用しなくなっております。
どこの誰の情報が一番信頼できるか? よく吟味できる目を養ってください。
上記のマイクロソフト製ウイルス対策ソフトは完全に無料ですが、マイクロソフトはパソコンにコレだけを導入して販売してしまうと、他社の有料ソフトの参入の余地がなくなる可能性が非常に高く結果的に排除する事になります。そうなった場合、独禁法に抵触する事を理由に他社から損害賠償請求訴訟が起こされる懸念があるため、MS社はこの自社製ウイルス対策ソフトの積極的宣伝広告をしていません。
パソコンのスピードを制限しているボトルネックは何か
最後になりましたが、付帯業務としてより使いやすい=仕事を速く安全にこなせる=使う時間が短くて済むパソコンの導入を検討している方々にお知らせしたいのは、パソコンに使われている部品の中で一番処理速度が遅い部品についてです。
それはHDD(ハードディスク)です。
やっと、準備期間も入れてココ2年ほど半導体の生産は絶好調で、設備投資も充分行き渡りHDDに変わる記憶媒体として、より高速なSSDが搭載されたパソコンの販売が増えています。
今パソコンを買うならSSD搭載品か、より安価な2.5インチHDDが搭載されたパソコンを買って後からSSDに換装して使うという方法です。
買って後悔する可能性が高いパソコンメーカー
パソコンのメーカーはとても多いのですが、これまで30年間見てきた中で「このメーカーのパソコンを使う事は私のお客様には勧められない」というメーカーがあります。それは、Lenovo製パソコン、Lenovoと提携しているNEC製パソコン、Lenovoと提携して以降の富士通製パソコンです。
Lenovoは、過去複数回にわたってパソコン販売時から情報搾取ソフトや迷惑広告ソフトを初期導入して販売してきました。業務提携後のNEC製パソコンにも同様の仕込がされておりましたので、Lenovoと提携しているパソコンメーカーの使用は一切勧められません。
当店では、お客さまの使い方を伺って、必要なスペックにカスタマイズしたDELL製品を販売しています。また、国内メーカーですと今のところPanasonic製品は信頼できます。
以上、パソコンを使う方の参考となれば幸いです。