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パソコンのソフトウエアー著作権:大事な話:マネタイズ手法

投稿日:2021年1月21日 更新日:


情報社会にとってとても大切な著作権について

パソコンのソフトウエアーに限らず、音楽や画像、映像、著書、図面、文章やストーリーなどなど、この社会の中で誰かが形にした物や、誰かが利用することが出来るあらゆるモノには著作権がある。という事はご存じだと思います。

その著作権がなぜ大切か? という事については、著作権関連の書籍を読んだり、ネット上にアップロードされている情報を探せばいくらでも出て来るのでここでは割愛させていただきますが、果たしてどんな風に著作権が私たちの社会生活に浸透してきたか?

多くの大企業が実践してきた「著作権のマネタイズ(収益化)手法」について、実際に今も私たちが利用している(=利用させられている)実情について記します。

その前に、貨幣経済社会の基本を理解する必要があります。

貨幣経済社会に貨幣バランスが0(ゼロ)は無い

この貨幣経済社会の中で、あらゆるモノを貨幣に置き換えず、完全無料の奉仕というのは不可能です。

なぜなら、自分から進んで社会奉仕活動を無償で行う事=ボランティア活動でさえ、受ける側にとっては無償だとしても、奉仕する側にとってそれは無償では無く、移動や時間や必要な道具や労力といった貨幣に置き換えられるものを持ち出すことであり、負担を肩代わりしているだけだからです。

「こんなに親切にしていただいて有難うございます」という事柄は、無償では無く、相手が一方的に負担しているという事です。

良い悪いとか言ってません。「何でもお金で計算して嫌な奴だ」と受け止められても全然OKです。

本当の事を隠して『この前タダで協力してやったんだから、今回はタダで協力しろよ!』などという無形無償の対価の押し付けの方がよっぽど不当です。

では本題

ソフトウエアー著作権のマネタイズ手法

これは、多くのIT企業があらゆる方法と手段を駆使して実践してきました。

情報社会の根幹を支えるネット企業の場合、例えば、FacebookやTwitterなどのSNSや、GoogleやYahooなどの検索エンジン「誰かの著作権を含んだ製品を販売するための」広告収入による、収益化のビジネスモデルです。

これは仕組みがわかれば簡単に理解できます。

但し、FBもTWもGもYも、ネット上で動作する仕組み=自ら作って改版し続けているソフトウエアーの著作権については、利用者から徴収せず広告収入で賄っています。

では、マイクロソフトは?

Windows OSの著作権のマネタイズ手法

マイクロソフトWindows OSが有料であることは、今では誰もが知っている事だと思いますが、NECやFJTやdynabook、DELLやVAIOやAsus、Lenocoや・・・数えたらきりがありませんが、Windows OSをパソコンと同時に購入していることで、有料だと気付いていない人も居るかも知れません。

Windows OSは有料で使わせて頂いているソフトウエアーです。

使わせて頂いている=というのは、Microsoft社はWindowsOSの著作権を使用者に譲渡しているわけではないので、無許諾で勝手に改版して転売することなどを認めていないからです。また、Windows OSの不具合によって生じた利用者の不利益についても一切の損害賠償責任を負わない。としています。

それが嫌なら使わなければいい。という立場を貫き通しています。

自動車でさえ、損害賠償責任を負う場合の動きは非常に遅いですが、車両の製造工程や部品の不具合によって使用者が事故を起こした場合の損害賠償責任は負います。

そんな高飛車な会社のソフトウエアーですが、皆さん普通に使っています。

Windows OSはどうやって社会に浸透したか?

私がTEACという音響機器会社に入社した1988年(MS-DOS 4.0の頃)、音響機器の磁気記録技術を基本とした着脱式のデータ記憶媒体=フロッピーディスクドライブ(FDD)8インチや5インチが盛んに増産されていました。
*1988年当時のMSの株価は約0.38USDです。

80年代のMS-DOS時代から1995年にWindows95(MS-DOS Ver.7-MS版)が発売され、Windows2000(W2K)までの間=WindowsXPの手前までのMicrosoft製のOSにも著作権は当然ありましたが、PC機器さえあれば何台でも違法コピーすることが出来ました
*1995年当時のMSの株価は約5.00USDです。

世界中の人々がWindows OSを1ライセンスだけ購入して、違法コピーという他言しにくい状態でWindows OSを大量に使い始めたのです。
*2000年当時のMSの株価は約55.00USDです。

その結果、大きな会社はもちろん、中小企業や一般家庭にもとんでもない速さでWindows OSは浸透してゆきました。

なぜWindows OSはW2Kまで違法コピーできたのか?

このやり方は、当時Windows OSがまだまだ不安定だったこともあり、たくさんの人に利用してもらい、不具合や改善点を無償(=利用者の負担)でMicrosoftが吸い上げ、OSの開発にフィードバックをかけ続けることでWindows OSがより使いやすいものに完成していった。という背景があります。

また、1993年からマイクロソフト独禁法事件の訴訟が起こりましたので、違法コピーを告発するよりも先に、自分たちが守ろうとした権利があったことも影響していたと推察します。

2000年:日本での違法コピー訴訟

これはとても有名な話ですが、2000年4月に、日本の法曹界に人材を送り出している大手司法試験予備校の株式会社 東京リーガルマインド(LEC)に対して、マイクロソフトとアドビシステムズとアップルコンピュータの3社が、1億1400万円の違法コピー損害賠償を提起しました。

マイクロソフトら3社、司法試験予備校に対し1億1400万円の違法コピー損害賠償を提起

判決は2002年に和解しましたが、違法コピーの損害賠償が認められました。

違法コピー訴訟でMSら3社とLECが和解

当時、日本の法律を学ぶための予備校で違法コピーが蔓延していたことで、IT関係者だけではなく、社会全体が相当驚いた事件でした。

つまり当時は、法律にかかわる職務を行っている国家資格を有する者でさえ、著作権意識が低かったという事です。

Windows XP~OSの著作権利用料をしっかり徴収

マイクロソフトはWindows XPから、分かりやすくオンラインライセンス認証回数に制限をかけることでOSの著作権利用料金をしっかり徴収し、不正利用をしにくくしました。

*不正利用とは例え出来たとしてもしてはいけない違法行為です。

ソフトウエアーの著作権をコピーして不正利用した結果

もうお分かりの通り、ソフトウエアーの著作権を無視して、利用者がライセンスコピーを繰り返したおかげで、Windows OSは世界中で利用されるようになり、今日の情報社会にとって無くてはならないものになりました。すでにインフラといっても過言ではありません。

このソフトウエアーのマネタイズに成功した時点で、マイクロソフトは社会的地位を確立しました。私たち利用者はこれを使い続ける限り、永遠に対価を支払うことになります。

私はこれを「#井戸水手法」と勝手に呼んでいます。

誰かが井戸を掘って、その水を分け与えることで井戸の周りに人が集まり、家が建ち村が出来、【 #社会が井戸を中心に回り始めた時に井戸水代を徴収する】という手法です。もしかしたら? 経済学の教授さんか誰かが他のうまい言い方をしているのかも知れませんが、私は工業高電気科卒で不勉強なので他の言い方を知りません。

著作権の侵害は人の心と社会を食い尽くす

特に言いたいことも無いのですが、長々と書いた以上の経緯を読んで頂ければご理解いただける通り、著作権の侵害は人の下心やズルさから生まれ、人の心の中に後ろめたさとして居座り、いずれは社会全体に広がり逃れようのない力を持たせてしまう。

と、修理人は受け止めております。

それでは、まだまだ続く災難ですが、情報に振り回されて心を蝕まれませんう、心身共に皆様が健康でありますように。

*本日、2021年のMSの株価は約224.34USDです。

今日はこの辺で。

追伸:私の著作

以下の画像は、私が撮影した写真をもとに私が正規ライセンスのアドビイラストレーターというソフトウエアーを利用して書いた著作です。コピーや転用、二次改版利用を無許諾ですると私に怒られますw

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